立憲民主党の枝野幸男前代表は、最近小沢一郎衆院議員らが求めている野党間の予備選挙について、その難しさと課題に対して見解を示した。枝野氏は現在党内の職務はない状態であり、立憲民主党の見解を代表してないとされている。
予備選挙の実施は現実的でない
枝野氏によれば、日本の政党間で予備選挙を実施することは二つの意味で不可能であると指摘。
- それぞれの政党の党員は資格要件が異なるため、有権者の選定が困難であること
- 不特定多数の有権者を対象とすると、与党の自民党や公明党の支持者も投票する可能性があること
不透明な有権者の選定が存在すると、与党支持者がわざと弱い野党候補に投票してその人で一本化させようとすることが起こるかもしれない。
枝野氏は、予備選挙の実施は「無駄な議論」として退けた。
足し算の勘違い
一本化された候補者への支持が単純な足し算となるわけではないと枝野氏は指摘する。逆に、一本化によって支持が減少することもあり得ると語る。日本の政党支持の流動化が進んでいる現状では、一本化しただけで投票が足し算になるという単純な計算は成り立たないと彼は分析する。
立憲民主党の方針
最後に、枝野氏は立憲民主党としての方針に言及し、各党がそれぞれのアイデンティティを失わずに戦うべきだと強調した。彼は「立憲民主党としては、こういう社会を目指し、そのためにはこういう優先順位で政策を示していく」ことが重要と述べた。
枝野氏は埼玉5区であり、すでに与党候補の他に、日本維新の会の加来氏の立候補が予定されており、またれいわ新選組なども立候補をかつて示唆していた。